岩手県北上市立江釣子小学校  指導案

 
3 授業実践の対象
北上市立江釣子小学校第5学年(137名)
 
Ⅳ 研究結果の分析と考察
1 情報活用の実践力の育成と音楽をつくり表現する活動に関する基本構想
 
(1) 情報活用の実践力についての基本的な考え方

平成9年に発表された、情報化の進展に対応した初等中等教育における情報教育の推進等に関する調査研究協力者会議(第1次報告書)の「体系的な情報教育の実地に向けて」では、「情報活用能力」を以下のように整理している。

 
「情報活用の実践力」

(課題や目的に応じて情報手段を適切に活用することを含めて、必要な情報を主体的に収集・判断・表現・処理・創造し、受け手の状況などを踏まえて発信・伝達できる能力)

「情報の科学的な理解」

(情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解と、情報を適切に扱ったり、自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解)

「情報社会に参画する態度」

(社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響を理解し、情報モラルの必要性や情報に対する責任について考え、望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度)

 

小学校段階では、「情報活用能力」を育成するため、情撮機器の基本操作を集中的に指導したり、情報手段を活用した表現・コミュニケーション活動や課題解決活動を取り入れるなど、主として「情報活用の実践力」の育成を図ることが基本とされている。また、小学校段階の情報教育の指針として、平成14年度から実施される新学習指導要領の総則にある指導計画の作成にあたって配慮すべき事項には、「各教化等の指導に当たっては、児童がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に憤れ親しみ、適切に活用する学習活動を充実するとともに、視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること」とされている。
そこで、本研究では、ア 情報を収集する力、イ 情報を整理する力、ウ 情報を発信する力の3つを培うことにより、小学校段階での情報活用の実践力が育成されるのではないかと考えた。

 
 
情報を収集する力について

多くの文献や先進校の取り組みでは、インターネットによるホームページを通しての情報収集の実践が多い。今回の実践でもふしをつくる上でのイメージづくりや表現の一端として全世界に拡がるホームページの情報は、大変役に立つと考えるが、本研究を実践した当初、本校はインターネットに接続していなかった。そこで、本研究では、ホームページ上の作品を鑑賞したり、自分の作品に対する他の児童からの意見や感想を交流のページから読み取ったりする力を情報活用の実践力における情報を収集する力ととらえた。

  

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