このサンプル楽譜解説シリーズを読んでくださっている方がとても多いようで、張り切っているうた屋です。

第3弾は、サマータイムです。ガーシュインのオペラ「ポーギーとベス」で歌われる曲(子守唄)ですが、ジャズのスタンダードとしても有名ですね。

さて、この楽譜を開いて見るとビックリ!!

ピアノの単独譜とコードネーム(コードダイアグラム付き)だけという、とてもシンプルな編成なのに、演奏させると派手なビッグバンド風の伴奏が聴こえます。

[楽譜の設定]の「演奏情報」を見ていただくと分かりますが、「自動伴奏する」にチェックが入り、伴奏スタイルとして「ファストビッグバンド」が設定されています。この設定があれば、コードネームに合わせて自動伴奏を付けてくれるのです。

もう一つ、演奏をかっこよくしているのは、第1回のShining Dayと同じく、スウィング記号が貼り付けられてることです。これが伴奏とマッチして、ノリよくスウィングしているんです。

ちなみに、自動伴奏のスタイル(この曲では「ファストビッグバンド」)は、曲の途中でも変更できますし、一つのスタイルにはたくさんのバリエーションが設定できます。

この曲の場合、最初から最後まで「ファストビッグバンド」のままで、バリエーションも最初を「イントロロングマイナー」に、最後を「エンディングロングマイナー」にしているだけです。それだけなのに単調にならず、全体がうまくまとまっていますね。

例えば途中のリハーサルマークBのところ(実際にはその少し前から)で、伴奏が変化しているのが分かるでしょうか?このように、FXの自動伴奏機能は曲の構成を解析して、ある程度自動で伴奏に変化をつけてくれるようになっています。

なお、スタイルやバリエーションの切り替えは、貼り付けたコードネームを選択してプロパティウィンドウで行います。

その他にも、ジャズの楽譜らしく、2段目以降の先頭に音部記号を表示しなかったり、反復記号(小節線)に羽をつけたりといった、FX3Proならではの機能がさりげなく使われています。

※サンプル楽譜「サマータイム」は、FX2から収録されたものなので、それより前のFXには付いていません。また、FX2に収録のものにはダイアグラムがありません。コードダイアグラムはFX3からの機能です。FX2以前のユーザーの方で、ダイアグラム付きのサマータイムをご覧になるには、フリーソフトのスコアプレーヤーFXをダウンロードしてみてください。