こんにちは。歌うスタッフです。
今日も「こんな記譜ができるよ」シリーズをお届けします。
合唱の楽譜で、ソプラノとアルトを一つの五線で、あるいはバリトンとバスを一つの五線でまとめて書くことよくありますよね。そんなとき苦労するのが、
二つのパートが同じ高さで重なったりするときの書き方です。
普通は、右図のように符尾の向きを分けてやれば問題なくできますが、全音符のときはそうはいきませんね。
左図のように並べて書くやりかたがありますが、この書き方が従来のスコアメーカーでは一筋縄ではいきませんでした。(注釈スタンプを使ってダミーの音符を作る必要がありましたね。)
スコメFXではこれがきちんと表現できるようになっています。・・・・・・ということで、
その3 同度の全音符をずらして表示する
ちょっとコツがいるので手順を順を追って説明しましょう。ここではバリトンとバスが全音符で同じ音というケースを例に取ります。
1.パレットで全音符を指定したら、プロパティで「声部1」を指定します。この状態でバリトンの音として全音符を貼り付けます。(声部の指定方法については「これは使える!スコアメーカーTips集」のこちらのページを参照してください。)
2.次に、プロパティで「声部2」を指定して、バスの音として同じ位置に全音符を貼り付けます。以前のスコメではこのように同じ位置に同じ記号を入力すると消えてしまいましたが、FXでは声部を別々にすれば重ねて貼り付けることができます。)
3.選択カーソルにして、今入力した音符を選択します。後から入力した声部2の音符、つまりバスの音符が選択状態になります。
4.ここでプロパティウィンドウの「オフセット」の値を15程度に設定してみてください。これで、バスの音符が右にずれて表示されるようになります。
これで出来上がりです。もちろん演奏時にはどちらの音符も同時に演奏されます。
「声部」と「オフセット」はFXで新しく採用された概念ですが、この例のようにうまく使いこなすことで超強力な味方になります。他にもいろいろ便利な「声部」と「オフセット」ですが、みなさんもいろいろ工夫してみてくださいね。