吹くスタッフです。
スコアメーカーZEROシリーズには、多くのサンプル楽譜が収録されています。
「スコアメーカーを使ってこんな楽譜が作成できるんですよ」というつもりで用意してあるのですが、サンプル楽譜を開いてみただけでは、どのようにすればそのような楽譜が作成できるのか伝わらない部分もあるでしょう。
そこで、あらためて、サンプル楽譜がどのように作成されているかについて解説してみようと思います。
第1曲目として、チャイコフスキーの有名なバレエ組曲「くるみ割り人形」の中から、チェレスタの音が印象的な「第3曲 金平糖の精の踊り」について解説します。
パートの編成について
楽譜は、全部で18パートで構成されています。16パートを超える楽譜を作成できるのはプラチナムグレードのみです。(スタンダード以下でも開くことはできます。)
移調楽器について
ホ短調(シャープが1個の調号)の曲ですが、パートによって調号が違っています
例えば、5パート目のCorno Inglese(イングリッシュホルン)は完全5度低いF管の移調楽器なので、シャープが2個の調号になっています。
パートを選択し、パートの「プロパティ」を開くと「キー」が「-7」(7半音=完全5度下)に設定されています。
このようにして、移調楽器が混在する楽譜が作成されています。
「キー」を、どのような値に設定すれば良いかわからないときは、「パートテンプレート」を使うと便利です。
パートを選択し、「パート」メニューの「パートテンプレートの適用」で「イングリッシュホルン」を選べば、自動的にキーが「-7」に設定されます。
括弧の表記について
また、このようなオーケストラの楽譜(スコア)では、楽器のグループごとに区別しやすいように、五線の左を括弧でくくります。
五線の左を括弧でくくる方法については、スコメスタイルの以前の記事(「括弧の表記を変更しよう」)をご参考に。
このサンプル楽譜の話題はまだまだありますし、他のサンプル楽譜の解説についても今後折に触れてアップする予定です。お楽しみに