みなさんこんにちは、bp開発人bです。
BGM自動貼り付け機能で作ったコード進行に、バッキングを付ける企画の第3回です。
今回は、ベースパターンを作成します。
ベースパターンも前回同様にbp付属のドラムパターンのSMFを編集して作ります。
前回はこちら
ドラムパターンを貼り付け → 音色をベースに変更 → MIDI編集ダイアログボックスを開いてグリッドの設定
・・・とここまでは、前回と全く同じ手順ですが、ここでびっくりすることが起こります。
あれれ?MIDIイベントが針みたいになった!!!なんで???
今回は、全てのMIDIイベントが針みたいになっていますね。これはもともとドラムだったMIDIイベントをベースに変更した結果です。これについてちょっと説明します。
MIDIイベントはNote OnとNote Offの2つのイベントで音の長さをコントロールします。
ベース、ピアノ、ギターなど通常の音色は、Note Onで音が鳴り始め、Note Offで音が消えます。一方ドラム音色の場合、Note Onで音が鳴り始めますが、Note Offに関係なく、その音色の波形の長さ分だけ音が鳴ります
このためMIDIシーケンサによっては、ドラム音色のイベントのゲートタイム(Note OnからNote Offまでの時間)を非常に短く設定する場合があります。今回元にしたドラムパターンは、この場合に当てはまります。またbpのMIDI編集では、ドラム音色のMIDIイベントは一定の長さで表示しますが、それ以外の音色は、実際のゲートタイムに応じた長さで表示します。よってMIDIイベントが針のように表示されてしまったのです。
針みたいなMIDIイベントを元に戻そう
まず「Ctrl」+「A」キーで全てのノートを選択します。続いてMIDI編集ダイアログボックス上で、マウスの右ボタンをクリックしてメニューを出します。メニューからグローバル編集を選択します。
ノートのグローバル編集ダイアログボックスが表示されるので、「ゲートタイム」を選択して、「パラメータ値」を120に設定します。これはタイムベース(4分音符のゲートタイム)の1/4なので、16分音符に相当します。
この設定で「OK」をクリックします。これで全てのノートがよく見えるようになりました。
不要なノートの削除
ノートを1つ残して、残りは消してしまいましょう。「Ctrl」キーを押しながら、任意のノートをクリックして選択を解除します。
この状態で「Delete」キーを押すと、クリックした以外の全てのノートが消えます。
ここで、ベースパターンのコード進行とリズムを確認しておきます。
コード進行
リズム
ここからパターンの作成に入ります。
ノートの詳細編集
ノートをクリックして選択状態にします。続いて右クリックしてメニューを出して、詳細編集を選択します。
ノートの編集ダイアログボックスが出るのでゲートタイム、キーNo、拍を設定します。
ゲートタイムは付点4分音符(TAB譜の最初の音符)の場合は以下のように計算します。
タイムベース×1.5×0.8 = 480 × 1.5 × 0.8 = 576
1.5は4分音符に対する付点四分音符の長さです。通常ゲートタイムは、実際の音符より短く設定するので、0.8をかけます。
※スラーでつながった音符などの場合はもっと長く、スタッカートなどはもっと短くします。
キーNoはE0、拍は1に設定します。
設定が終わったら「OK」をクリックします。
スクロール位置によっては、ノートが画面から見えなくなることがありますが、ちゃんと下のほうにあるので大丈夫です。下のほうにスクロールすれば出てきます。
コピーとペースト
ノートを選択状態にして、「Ctrl」+「C」、続いて「Ctrl」+「V」を押すと、このノートが重なってコピーされます。これをドラッグして、2拍目の裏に移動します。さらに同様にして4拍目にもコピーします。
ゲートタイムの変更
4拍のノートは4分音符なので、少し短くしましょう。ノートに右側をグリッドして、ゲートタイムを調整できます。
!注意
ゲートタイムをマウスで調整する場合は、グリッドを「なし」に設定しましょう。グリッドが「なし」以外では、ゲートタイムは、その音符分の長さ毎にしか変更できません。
これで1小節分のデータができました。
後は、この3つのノートをコードのルートに位置(E0、D1、G0)にそれぞれコピーします。
「OK」を押して編集内容を保存します。これで前半の4小節のベースパートができました。
実際にDrumと一緒に聞いてみると、少しベースの音量が足らない気がします。
もう一度、MIDI編集ダイアログを開いて、グローバル編集で、全てのノートのベロシティを105に変更しましょう。これでベースパートの完成です。
次回は、ギターパートを作ります。